2017.3.12.
ヴァイパーや琉球ヴァイオリンについての質問に答えるコーナーです。
「君のあの楽器、とても良い音してるけど、あの音色は電気的に作った音?
それとも奏者の作る音?」
これは
「誰が弾いても電気的に合成した同じ音色が出るのか?
それともアコースティック楽器のようにそれぞれの奏者により音色が変わるものなのか?」
という質問で「電子楽器」と「電気楽器」の話。
どちらもちょくちょく耳にする名前だけれど、その違いは何なのだろう?
私も知りたい。
というわけで、聞いた話と調べた話をまとめてみました。
よく見る「電子楽器」と言えば電子ピアノ。
物理的に何かを振動させて発音するのではなく、鍵盤がそれぞれ、ドのスイッチ、レのスイッチ、ミのスイッチ、…となっていて、打鍵によりONになり内蔵の音データを再生する仕組み。
内蔵されているデータが良いほど、良い音が出ます。
また、同じスイッチ(鍵盤)で
ピアノの音色
チェンバロの音色
ストリングスの音色など
違う音データの再生も可能。
シンセサイザーのようにデータを組み合わせて新たな音色を作り出すこともできます。
なので設定が同じなら、電子楽器の音色は誰が弾いてもほとんど同じかも?
もちろん演奏は奏者によって変わるし、スイッチ(鍵盤)もどんどん優秀になって、ON/OFFのみでなく強弱の差までかなりつけられるようにどんどん進化しているので、そのうち弾き手で音色まで変わる電子ピアノもできるかもしれません。
「電気楽器」はエレクトリックギターのように発音体(弦など)を持ち、その振動を内蔵マイクで拾って拡大する楽器。
エレクトリックヴァイオリンもこの仕組みなので、「電子ヴァイオリン」ではなく「電気ヴァイオリン」。
「電気楽器」の音色はデータの再生ではなく、その楽器の生音の電気的拡大なので、
楽器の振動→電気信号への変換→増幅→スピーカーの振動という過程で多少の変化はあるものの、良い音で弾けば良い音で鳴るし、良い楽器ほど奏者によく反応するという点ではアコースティック楽器と同じです。
私のヴァイパーはさらにアコースティックに近い反応をするようにあちこち改造してあります。
もちろん弾き方でキーキーギコギコ鳴らすこともできます。
(Vol.3に続く)